PoderPopular

社会・労働運動・アナキズム

「売春はアナキズムとあいまれない」に対する反論

Response to: Prostitution is not compatible with anarchism | libcom.org

より一部翻訳しました。

 

f:id:poderpopular:20140211215302j:plain

以下は2011年んのロンドン・アナキストブックフェアで行われたワークショップ「セックスワークアナキズム」にて配布された冊子に対する応答である。(最後にリーフレット原文も複製して掲載する) このリーフレットは、本ワークショップにいかなる形でも関わりのない者が作成および配布したものである。そこには著者が誰であり、どこの組織に属するかということも書いおらず、ただタイトルの下に「ロンドン・アナキスト・ブックフェア2011」と記してあるだけだった。部屋に入ろうとする参加者にこのリーフレットを配っていた女性に対して仲間のひとりが誰が書いたものかを尋ねると、「私たちだ」と答えた。この答えは良くて曖昧で、悪くいえば誤解を生むものだ。リーフレットを手にした参加者はワークショップの担当者が書いたものであると思い込み、この誤解を解くまで激しい議論が巻き起こった。私はセックスワーカーであり、ワークショップを組織した一人である。リーフレットの内容は気がかりであり、そのうちの何点かに応答したいと思う。以下は完全に個人として書けることにとどまる。 私の応答では、セックスワーカーの集団的組織化を否定する議論にひとつずつ対抗することを試みる。物事の理想的な姿に関する考えが現実の有り様への対処の否定する理由にはならないように、セックスに関する批判がセックスワーカーの自己組織化を攻撃する理由には到底なりえないというのが全体を通した私の主張である。 「売春とアナキズムはあいまれない」という本リーフレットのタイトルは、本文を読み進めると明らかになるが、現在の状況に対するアナキストの反応とアナキズム社会の未来像の混同が表れたものである。我々のセックスワークアナキズムによる分析やセックスワーカーの問題に対するアナキストの手法による組織の呼びかけや、ほかのアナキストらによるこの問題に対する組織への支持は、決してセックスワークが無政府共産主義とあいまれるということを暗示するものではない。多くのアナキストが労働の廃絶を最終的な目的と捉えているものの、この変革の土台にすべく物事が前進し、我々の生きる条件が改善するために現在あるシステムの中で戦う必要がある。性産業内の問題や我々の社会全体の問題との関係性のアナキズムによる分析は断じてこれを排除するものではない。